脳梗塞を発症すると、高い確率で半身や手足のマヒ、しびれ、痛みまたは言語障害、精神障害などなんらかの後遺症が残ります。
後遺症が残った場合、理学療法や作業療法、言語聴覚療法など様々なリハビリ方法で症状の改善をはかりますよね。
そんな数あるリハビリ方法の中で、鍼灸が脳梗塞の後遺症に効果があることをご存じですか?
鍼灸は鍼(はり)や灸(きゅう)を用いて、身体の特定の点を刺激する治療方法です。脳梗塞の後遺症によるマヒの改善・内蔵機能の活性化・リハビリに耐えられる身体づくりのために、鍼灸がリハビリに取り入れられます。
今回は、脳梗塞のリハビリに効果がある鍼灸や、全身疾患に効果のあるYNSAという療法について詳しく解説します。今までどんなリハビリをしても十分な効果が得られなかったという方は、ぜひ今回の記事を参考にしてくださいね。
鍼灸をリハビリに取り入れることで、今後の回復スピードが劇的に変化するかもしれませんよ。
脳梗塞のリハビリに使われる鍼灸とは?
鍼灸という言葉は知っていても、実際にどんなことを行うのかは分からないという方も多いのではないでしょうか。
鍼灸は約2000年以上の歴史がある伝統医学で、WHO(世界保健機関)でも様々な疾患に効果があることが認められています。
専用の鍼(はり)や灸(きゅう)を使い、身体にある特定の点を刺激することで、脳梗塞の後遺症だけでなく、あらゆる疾患に効果を示します。
●鍼(はり)
鍼の細さは0.12~0.3mm程度、長さは30~80mmです。リハビリには通常0.12~0.18mmで、髪の毛程度の細いステンレス製の鍼がよく使われ、ほとんど痛みはありません。
皮膚にはり先を接触させるだけのものから、皮膚~皮下脂肪組織~筋膜を通過するまで深く刺すものなど様々です。
鍼を刺した後は、すぐ抜くパターンと30分ほど時間をおくパターンに分かれます。10~30分程度、電気刺激を与える療法もあります。
●灸(きゅう)
お灸は、ヨモギの葉の裏にある綿毛から作られた「もぐさ」に火をつけてツボを刺激する療法です。
熱いお灸から温かく心地よいお灸まで種類は様々ですが、一般的な治療では熱いお灸は使われません。
お灸の方法は3種類あります。
直接灸 | もぐさを皮膚に直接のせて着火する方法 |
間接灸 | もぐさと皮膚の間に、うすく切ったショウガやニンニクをのせて 熱さをやわらげて行う方法 |
灸頭鍼 | はりの先にもぐさをつけて着火する方法 |

鍼灸にはどんな効果があるの?
上記で鍼灸とはどんなものかについて解説しましたが、皮膚に刺激を与えることでどんな効果があるのでしょうか。
鍼灸のメカニズムと期待できる効果についてみていきましょう。
鍼灸のメカニズム
鍼やお灸によって皮膚が破壊されると、皮膚組織を直すために、白血球が集まってきます。
皮膚を修復しようとする白血球の働きによって、血行や新陳代謝がよくなるのです。
鍼灸で期待できる効果
鍼灸で期待できる効果は以下のとおりです。
【鍼灸で期待できる効果】
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①調整作用
改善したい症状によって作用が異なります。
痛みやけいれんに対しては、鎮静作用や感覚をにぶくする効果がありますが、しびれやマヒに対しては興奮作用により運動機能の働きを活発にする効果があります。
②誘導作用
患部や遠隔部を刺激して、わざと充血を起こし血量を調節します。
③血行促進作用
鍼灸によって白血球の量を増やすことで、血行促進や炎症をしずめる効果を発揮します。
④防衛作用
内蔵機能を活性化し、免疫力をアップする効果があります。

脳梗塞の後遺症にはどんな効果がある?
鍼灸には筋のコリを緩和させる効果があるので、脳梗塞の後遺症によるマヒの改善にも役立ちます。
また免疫力アップ・疲労の除去などの効果で、リハビリにたえる身体づくりができますよ。

脳梗塞の後遺症など全身疾患に効果的なYNSAとは?
YNSAという言葉を聞きなれない方も多いと思います。
YNSA(山元式新頭新療法)とは、頭にある9つの特定の点に鍼を打つ治療法です。
脳梗塞によるマヒやあらゆる痛み、目鼻口の感覚異常などに効果があります。脳梗塞だけでなく、パーキンソン病やあらゆる全身疾患にも効果を示します。
YNSAを行う流れは、2~5mmの長さの鍼を頭に打ち、30分程度放置するだけの簡単なものです。
服の着脱の必要がなく、30分間待つ間に他のリハビリを行えば、相乗効果が期待できるというメリットもありますよ。

鍼灸にかかる費用は?
ここまで鍼灸の内容や効果について解説しましたが、気になるのはやはり費用ですよね。
健康保険の範囲で鍼灸ができるのは以下の6種類の症状のみです。
【健康保険の範囲で鍼灸治療ができる症状】
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つまり、脳梗塞の後遺症で鍼灸治療をする場合には健康保険が適応されないのです。
(医師の同意があり、一定条件を満たしていれば適応となることもあります)
健康保険が適応されなければ、全額自費となります。自費で鍼灸を行う場合の相場は以下のとおりです。
【自費で鍼灸を行う場合の料金相場】
一般的な鍼灸療法 | 約1,400~2,000円 |
YNSA | 約5,000円~10,000円 |

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ご自宅までお伺いしての施術になりますので、鍼灸のために通院する手間がなく、リラックスできる環境で鍼灸治療が受けられますよ。
***当院の鍼灸治療を受けるメリット***
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すずき訪問マッサージと他店との違い
まとめ
今回は、脳梗塞のリハビリに効果がある鍼灸やYNSAについて解説しましたが、いかがでしたか。
鍼灸は、身体にある特定の点を刺激することで、あらゆる疾患に効果があります。
脳梗塞の後遺症に対してはマヒの改善・内蔵機能の活性化・リハビリに耐えられる身体づくりのために、鍼灸がリハビリに取り入れられます。
またYNSAをリハビリに組み込むことで、身体のマヒやあらゆる痛み・しびれや目鼻口などの感覚異常の改善をはかることも可能です。
当院の訪問リハビリマッサージでも、YNSAを含む鍼灸治療を行っています。通院の手間なく自宅にいながら、リラックスした状態で鍼灸治療が受けられますよ。
鍼灸をリハビリに取り入れることで、今後の回復スピードが劇的に変化する可能性がありますので、ぜひ今後リハビリスケジュールを考える際には、鍼灸療法についても考えてみてくださいね。
脳梗塞の発症後に早めに鍼灸治療を取り入れることが、早期回復への近道となりますよ。